ヨモフライ製作『きをつけてね』予告編第一弾公開しました

ヨモフライ製作『きをつけてね』予告編第一弾公開しました。

出演
中村真生
海津 忠  有田杏子
内村 遥  鍛代 良  葛上昇悟  櫻井拓也 高橋隆大  伊藤 鉄
佐藤憲太郎 香取 剛

撮影:平野晋吾 録音:松田憲典 衣裳:藪野麻矢

撮影助手:倉本光佑 助監督:長谷川高也 演出助手:木原史香

方言指導協力:清水宏

脚本・制作:川原康臣

監督:岡太地

来年、『ゆれもせで』との同時上映企画も進行中です。おたのしみに。

福井映画祭2012に『ゆれもせで』入選

福井映画祭2012に監督作品『ゆれもせで』入選しました。

福井映画祭は2006年からはじまり、今年で第7回目。
全国から募集した自主映画を上映し観客投票によりグランプリを決める映画祭です。

福井映画祭2012公式HPhttp://www.f-eiga.atz.jp/7th/index.html

ずどーんと1日中映画を上映するんですねー。そして観客投票。というのがかっこいい。
福井といえばかに。いやあの名作『大怪獣東京に現る』の舞台ですよね。

『ゆれもせで』の上映は
12月1日(土)15:55〜スタートです。
お値段も格安。前売り通し券1000円。当日700円。高校生以下は無料!

ラインナップには
バナナまつりでご一緒した塩出大志監督の『カリカゾク』や桃まつりで上映された『口腔盗聴器』など僕的に何度も観たい作品もあります。

未見ながら気になるのはドキュメンタリー『ムネオイズム2.0』ですね。全作気になります。

福井。行ったことないので、楽しみです。と行ってもまだ行けるかどうか算段が・・・。でも行きたいな。

あのときのきぶん

新作短編『せいかつよ』(仮)ラフ編集。
音楽をお願いしている平松くんにデータを送るために、こつこつしようと思っていたが、
先程、ざっと繋いだものを1回観直すと、すいすい編集できた。


すいすい編集できたとき。
それは監督の現場での演出力とかいう不透明なものは影響していないと思う。
俳優部、撮影監督、そして監督のみることのできない細やかな部分を見つめる助監督たちのおかげなのである。
ありがとうございます。


僕はただただ、面白がっていただけだった。な。
とすいすいを今、思い返している。


『ニューヘアー』という作品を編集したときもそうだったような。
あの作品は15分のつもりで書いたのに結果45分の中編になってしまった。のだけれど、編集はすいすいできた。
スタッフは全部僕だったのですが。
じゃあ、僕がしっかりしていたのか?いいえ。全然。


ではなぜ、あのときと同じ気分なんだろうか。
『ニューヘアー』ほんわか、ゆっくりした作品の印象が強いようだが、僕にはけっこう「きっつい」映画だ。
妻のことばを借りれば「お葬式をしている」のだ。
ううむ。書きながら探っているが、それに近い作品なのか。
でも全然「死」は意識していないような気がする。
でも「生活」のはなしなんだよな。


ああ、探りながらつくってる。これは同じか。
すいすいやるには探究も必要なのかな。


『ニューヘアー』来年、上映する予定があります。決まれば告知します。

新作撮影クランクアップ

人生初の(やっとか)お仕事で映画をつくっています。
その短編映画の撮影が先日無事クランクアップしました。


3ヶ月間、12回程度、11人の俳優たちとのワークショップを連動させての映画製作。
脚本も担当した。尺の制限とか、この人を主役にとか、色々制限がないのだけれど、制限、制約がないとつくるのは結構しんどい。
そして集まった俳優たちはいい意味で個性が強過ぎる。
「この程度の出番でいいかぁ」なんてひとは1人もいない。


「正しい演出、正しい演技の方法なんてわかんないので、映像の基礎となるシナリオの勉強しよう」
とシナリオの基礎から皆で勉強し始めて、自分たちで組んだ物語を演じるという事を続けていたので
さらに俳優達の生の個性が印象強く残っていたのだろう。


先に挙げた「お仕事」というのは僕自身に監督料金が入ってくる。という意味である。
これはとても喜ばしいことなのだけれど。そのお金はこのプロジェクトを企画した会社から出ているし、
元を辿ればワークショップ受講料金を支払っている俳優たちのお金でもあるのだ。
なぜお金を支払って映画に出るのか。記念写真的な意味なのか。自分への投資なのか。きちんと確認は取っていないのだけれど
ワークショップ冒頭で俳優たちに「これをきっかけに、みんなも俳優でごはんを食べていけるようにしてほしい」と僕は言った。



今迄は自分の投資とスタッフ・キャストたちの協力のみを背負っていたのだけれど
今回は純粋にお金がのしかかってくる。
上映して、興行収入もあげなければいけないだろう。
さらにお客に「あのひと、おもしろかったね」と顔を覚えてもらわなければいけない。


それはとても難しく、厳しいことだと思う。
こういった型の映像製作に異論ありな方もいるだろう。

でも挑戦する価値はある。と思う。楽しむ価値も。

「お仕事」だからといって、こんなもんか。と置いていくことは、記念写真的な価値もないだろう。
世の中の記念写真的作品をバカにするわけでも価値を一方的につけるわけじゃないけれど。


ぐだぐだと書き連ねましたが。ひとまずは一区切り。完成をお楽しみに。
仮タイトルは『せいかつよ』です。

隙は感性の死である

井筒和幸監督作品『黄金を抱いて翔べ』鑑賞。

とにかくノンストップである。
我々の思考の隙も、登場人物の行動の隙も、どちらも死を意味するものとして駆け抜ける作品。


それだけの作品なら、ブラッカイマーのおっちゃんもやっているのだけれど、この作品のウマいところは
大阪という場所特有のユーモアというか抜けているところをすとんと入れて来るところ。
このすとん。が観る者の息継ぎになり、さらに興味へと導いていく。


たしかに、強盗の計画がどっさり杜撰なのだけれど、それを気づかせないこれらの妙技が活きている。
それに計画の正確さは二の次。楽しみたい。という浅野忠信さん演じる主犯格の性格も納得と魅力となって上乗せ。


ごちゃごちゃ書いたが「ごちゃごちゃ思わずに、観ろ観ろ」と云いたいし、いっている映画。


井筒監督作品常連の脇役陣もおいしい。できれば『岸和田少年愚連隊』『ゲロッパ』で強烈な役を演じた木下ほうかさんにも出て欲しかったなぁ。


風は停滞しないし、見えないし、通り過ぎる

憧れの(?)早稲田松竹にて、『わが母の記』『KAMIKAZE TAXI』を観た。


原田眞人監督特集?役所広司特集?いいえ、これは「敵」に立ち向かう特集。


どちらの敵も最強で、人間では太刀打ちできないだろう。
何が勝つか。まさに神風。人工的な神風ではない。
勝つというのもおかしいだろう。風。ぼくらが神としか言いようのない、力、タイミングを持った風が
それら全てを吹き飛ばしてくれる。
その壮快さ。

原田眞人監督はよく社会派作品を評価されたなんて言われているけど、多分全作品「娯楽作」だと思う。
(ご本人出演作も含めて)
風通しのよい映画空間を以てして、徹底的に人を楽しませる。
その風の通り道、時間の組み立て方が抜群。
『感染歌』みたいに風通し良過ぎて、脳みそ飛びそうなのもあるけど。いいやないか。

KAMIKAZE TAXI』の敵のひとり亜仁丸ことミッキー・カーチスの飄々とした悪役っぷりが心地よかった。
ガンヘッド』の再上映もあるようなので、バンチョーを楽しみにしたいな。



PFFアワード2012

PFFアワード2012。終了。


<「PFFアワード2012」受賞結果一覧>
※監督の年齢は応募時のものです。
◆グランプリ
『くじらのまち』
監督:鶴岡慧子(23歳/長野県出身)
◆準グランプリ
『魅力の人間』
監督:二ノ宮隆太郎(25歳/神奈川県出身)
◆審査員特別賞
『あん、あん、あん』
監督:イノウエカナ(22歳/京都府出身)
『故郷の詩』
監督:嶺 豪一(22歳/熊本県出身)
『stay チューン』
監督:伊藤智之(26歳/千葉県出身)
◆エンタテインメント賞(ホリプロ賞)
『かしこい狗は、吠えずに笑う』
監督:渡部亮平(24歳/愛媛県出身)
◆ジェムストーン賞(日活賞)
『くじらのまち』
監督:鶴岡慧子(23歳/長野県出身)
◆映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)
『かしこい狗は、吠えずに笑う』
監督:渡部亮平(24歳/愛媛県出身)

<特別設置>日本映画ペンクラブ賞
『Please Please Me』
監督:青石太郎(22歳/東京都出身)


個人的には『魅力の人間』『Her Res〜出会いをめぐる三分間の試問3本立て〜』にはもっと受賞してほしかった。
本当に失礼を承知で書くけど、
色んな人と「何かは受賞するのでは」と言い合っていたので、あらー。という感は否めない。というか受賞発表時はクラクラした。
ああ、久しぶりにどすぐろいことをノックの音が。に書いている。
すごいなPFF。精神時間を戻してくれた。


授賞式後の懇親会では脚本のおかくんと共に最終審査員の皆さんや、予備審査員の方の感想を聞いて回った。
ぱっつり分けてしまうのもアレなんだけれど
「震災を背景に置いたのが気になった」「震災を背景にしているが、気にならない迫力があった」
という意見に分かれた印象有り。前者も後者も皆さんそれぞれ細かい思いや、指摘があったのだけれど
それはここに書くと勿体ないので胸にしまっておく。それくらいがちょうどいいもんなんだ。
新井浩文さんは目が素敵だった。
震災直後の個人的なエピソードも聞かせていただいたのだが、まるでその情景が目の前に広がっているようだった。
俳優だ。さすがだ。


終了後は予備審査員の皆さんとの飲み会へ。
結構憧れているというか、単にファンである吉田光希監督に色々お話を聞かせていただいて、楽しかった。


何よりも上映の際には、沢山の方々に来ていただきました。
僕は二回とも立ち会ったのですが、とてもいい反応を(本多力さんの唯一のギャグシーンもウケた!)全身に浴びました。
『ゆれもせで』まだまだ上映できればと思います。そう、ヨモフライ第二弾『きをつけてね』と共に。
しばし、お待ちあれ。