あのときのきぶん

新作短編『せいかつよ』(仮)ラフ編集。
音楽をお願いしている平松くんにデータを送るために、こつこつしようと思っていたが、
先程、ざっと繋いだものを1回観直すと、すいすい編集できた。


すいすい編集できたとき。
それは監督の現場での演出力とかいう不透明なものは影響していないと思う。
俳優部、撮影監督、そして監督のみることのできない細やかな部分を見つめる助監督たちのおかげなのである。
ありがとうございます。


僕はただただ、面白がっていただけだった。な。
とすいすいを今、思い返している。


『ニューヘアー』という作品を編集したときもそうだったような。
あの作品は15分のつもりで書いたのに結果45分の中編になってしまった。のだけれど、編集はすいすいできた。
スタッフは全部僕だったのですが。
じゃあ、僕がしっかりしていたのか?いいえ。全然。


ではなぜ、あのときと同じ気分なんだろうか。
『ニューヘアー』ほんわか、ゆっくりした作品の印象が強いようだが、僕にはけっこう「きっつい」映画だ。
妻のことばを借りれば「お葬式をしている」のだ。
ううむ。書きながら探っているが、それに近い作品なのか。
でも全然「死」は意識していないような気がする。
でも「生活」のはなしなんだよな。


ああ、探りながらつくってる。これは同じか。
すいすいやるには探究も必要なのかな。


『ニューヘアー』来年、上映する予定があります。決まれば告知します。