『きをつけてね』撮影終了。制作メモ①

昨年の4月ごろから動き出していたヨモフライ短編映画、川原康臣脚本・岡太地監督『きをつけてね』が先日クランクアップした。
一年以上も撮影していたの?と思う方もいるでしょうが、撮影は先日の2日間のみ。プリプロダクションが長かった。
ということで、生まれて初めての制作というポジションに悪戦苦闘してきた制作メモのようなものを以下に記す。

ヨモフライとはぼくと、友人の映画監督岡太地がお互いに脚本を提供して、提供された脚本を監督しよう。となんとなく決まったプロジェクト。
僕が脚本を執筆した『きをつけてね』は昨年4月に初稿があがり、岡が執筆した『ゆれもせで』はその後だった。

色々なスケジュール調整の関係で『ゆれもせで』を先に製作することになり、昨年10月に完成。続いて『きをつけてね』の製作に入る…
ところが岡からのシナリオ書き直し要請が入ったのだった。

ここから、うんうん唸りながらの書き直し。実に20回以上。まあ書けば書くほど、僕自身もよくわかんなくなってしまったので、原点の「岡に監督してもらうと面白そうなホン」
ということに焦点を当てて書き直してみたら。ヒットした。「これでいこう!」となったのが今年の始めごろだったような気がする。

恥ずかしながら低予算の自主制作映画なので、僕は脚本兼制作ということに。制作なんてやったことないんだけどね。

さてさてそこからキャスティングである。
『きをつけてね』は2011年3月11日に東京へ引っ越して来た夫婦に起きる出来事を描いており、そりゃもう様々な人間が出て来る。
総勢10人以上のメインキャスト(登場シーンは少なくても1人1人がとても大きな役割を持っている)
主人公である妻・いずみ役は青年団の中村真生さんに交渉し許諾を得、幸先のいいスタートであったものの
他キャスティングは30名近く集まったオーディション応募者から選考(全員僕が即興劇の相手をした)し、
とある人物のキャスティングに至っては撮影日2日前まで粘っての選考となった。(正直これが決まらなければスケジュール解体するところだった)

撮影日1日前に日々スケジュールや小道具、制作グッズなどの確認を行い。いざ撮影へ。
であるが、それまでに沢山準備したことがある。といっても僕だけではなく、ほんとに皆さんに協力していただいたことばかり。


衣装合わせ。
今回は大人数なので、とある公共施設を借りて一気に行った。これは衣裳さんに全てお任せした。


撮影場所。
監督と自転車に乗って、屋外ロケのロケハンを行い、場所が決まれば警察署に道路使用許可を申請。
(これは後述するが撮影時にとても役にたった。自主制作映画をつくっている皆さん。ゲリラ撮影なんて危険なことは可能な限り回避してください)
さらには「引っ越し前の部屋」を探す。インターネットなどで告知したところ、沢山ご協力していただけるお声を掛けていただけた。
最終的にはお部屋をかしてくださった方がスタッフ参加を希望してくださって、助監督に。という奇跡。


撮影スタッフも、岡と僕の以前からのお知り合いの方に協力していただいて、撮影日前日に色々打ち合わせなど付合っていただいた。


いよいよ撮影である。(つづく)