多忙であります。
ひとつドラマと映画の編集助手をお仕事いただきまして、
新宿の某事務所で
わたわた。あたあた。やってる。
急遽次回予告編集依頼もあったり勉強になることもあり、
ふんばってみようかと思う。
来年には放送、公開の作品なのでまた告知できれば致します。

上映告知です。
監督短編映画の
『ゆれもせで』と『ネコハコベフジワラさん』が
大阪で上映されます!

MOVIE LOVERS FILM FES 2011・冬
会場:大阪市立芸術創造館
1日入場料金 前売り1000円 当日1500円
2012.1.8(土)Dブロック13:00〜『ゆれもせで』
2012.1.9(日)Gブロック15:30〜『ネコハコベフジワラさん』
http://www.artcomplex.net/ml/

ぜひご来場下さいませ



観たもの雑感
『 - × - 』

伊月肇監督作品)
タクシードライバーの男の日常と、両親が離婚することになった中学生女子のおはなし。
2編が前後半でくっきり別れている構成で、
タクシードライバー編の画面構成や設計は常にどきどきさせられた。
狭い車内で男女がコンタクトレンズを探すだけで、あんなにもえっちぃなんて。
女の子のおはなしは、ほんと中学生日記もびっくりな位ベタなのだけれど、
実際に出演者に仲良くなってもらったという演出に裏打ちされた、
真実であろう彼女らの動きや言葉のつぶてが心地良い。


ただ、どうして、この2編なんだろうか?
彼ら、彼女らが観ている世界の俯瞰感はそれぞれ面白いのだが、
同じ本編内に或る意味はよくわからなかった。
これは僕の欲求なのだけれど、
タクシードライバー編では、ぎゅうぎゅうに詰め込まれていく妄想や、
不安が綿密な会話演出と画面構成(途中で出てくるホームビデオには戦慄が走った)
で表現できているのだから、そこからの開放も
綿密でなければならないと思う。開放自体ではなく、開放の方法。
それらを以って、この作品のもつ意味のようなものが我々の世界に開放されると
もっと気持ちよかったのかもしれない。



『ミッション・インポッシブル ゴーストプロトコル

 
これはいよいよ、デ・パルマ超えをしたスパイ大作戦だと思う。


トム御大が体力的にきつくなったのもあるのだろうが、
一部を除きイーサンのスタンドプレーはごっそり削られ
(一箇所ソレについてイーサンが文句を言うシーンもあり、爆笑してしまった)
スパイ大作戦の醍醐味である「チームプレイ」が本作でようやく爽快に描かれている。
単に共同作戦を組む。というだけではなく、それぞれのキャラクターを巧みに軽快に立てておいて、
彼らの衝突もきちんと描く。変なフレーズだがスパイ同士の一期一会のおはなしにもなっているのだ。


敵となるキャラクターを放っておいてはならない感もきちんとおぞましく伝わる。
これがシンプルに台詞のみで分かる箇所があるのだが日本人なら
「こいつだけは、絶対止めないと!」という危機感が溢れてくるだろう。


それらの要素が非常に巧みに組まれていた。そして何よりも「笑い」がきちんとあったのだ。
「おもしろいだろう?」という押しの強いキャラまかせのくそな笑いよりも何億倍も心地よい粋な笑い。


初めて「こいつらの次回作戦。観てえ!」と思えたスパイ大作戦であった。