わかる?わからない?

ブラック・スワン」観て来た。
技術的なことの賛否はおいといて。(というかお客さんには一切関係ないこと)
わかりにくい。
これに尽きると思った。
何が?というと映画自体がお客さんをどこに誘おうとしているのか。が完全に空回りだと思うのだ。
確かにワンショット、ワンショットは印象的で役者の皆さんの演技はすばらしい。
僕は特にウィノナ・ライダー演じるかつてのスター、ベスの壮絶な表情が映画のショットとショットのつなぎ目を
スクリーンを超えてびしびしと襲いかかってきて、好きだった。
でもそれらを通して、「こういうおはなしなんですよ。おもしろかったでしょう?」という意気込みがあんまり感じられなかった。
「まあ、こういうはなしですから、行間読んでよ。すごい面白い技術で撮影しているでしょう?」というにやにやは感じたのだけど。
その証拠に後ろの座席の中年カップルは突飛なショットの度にささやき合ってその意味を咀嚼しようと必死だった。
これって、映画表現のまけ。なのでは?
と思った。

翌日。
「歓待」を池袋シネマ・ロサで観させていただきました。
こちらは、いい意味でわかりやすい。
どういうあらすじなんですか?と聞かれるととても文字に起こしにくいのだが、
映画を観れば、その説得力のある連続するショットでなにもかもわかってくる。のだ。
「こういうおはなしなんですよ。おもしろかったでしょう?」という意気込み十分にあり。である。
淡々としたお芝居。とおもいきや、映画的というか、なんかもう感覚でワープするカットが一カ所あって、
その瞬間がとても好きでした。
こちらは毎日監督さんらのトークショーがあるようですので、是非。

http://www.cinemarosa.net/schedule.htm



ロサの支配人さんと色々おはなししていて、先日「どうなんだろうなあ?こういうの」と少し疑問に思っていた
ことについて少し答えが見えるようなお話をしていただきました。
というか、何のことやらわかりませんね。すみません。
ヒントは自主映画の上映の客層やらなんたらです。毒です。気になる方は直接聞いてください。