祖母とオアシス

 僕はときどき祖母を連れて、とある中華レストランへ行く。今日も行ってきた。からあげはウマイが、それ以外は
普通で、店の接客も「悪く無い」程度だ。祖母に「○○(店の名前)行く?」と聞くと大抵嬉しそうに準備する。それは小山ゆうが漫画に描けるくらいのドタバタさだ。

 今日も行って来た。車で10分。オアシスが車内で流れている。分っているのかいないのか、指先でリズムをとる祖母。
 店ではいつも僕はジャンプを読む。たまに「おーい竜馬」を読んだりする。いちげんさんには分りにくい、棚の下に隠れているのだ。祖母は酢豚定食。僕はラーメンと焼き飯を食べる。あんまり話しはしない。でも無言でもない。