スリット

 部屋の雨戸を閉めるのが好きだ。昼なのに真っ暗で、何かわくわくする。スキマからの光も心地良い。

 開ける時も心地良い。


 高校生の時、当時つき合っていた彼女を部屋に呼んで、ガラっと雨戸を開けると、光が差し込んで、部屋のホコリが照らされ、風に舞った。彼女は楽しそうにそのホコリを見つめていた。

「汚い部屋でごめんな」

「何で?きれいやん」


 確かに、光を受けたホコリのおかげで差し込む光の強さがくらげのように変化してきれいだった。


 

















 いいから、掃除しろよ。オレ。