ほめてます

本広監督は良い監督だと信じている。

UDON プレミアム・エディション [DVD]

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前評判が散々だったので劇場で観る勇気が沸かなかったけど、「サマータイムマシンブルース」同様に劇場で見なかったのを後悔している。

小学生のころ、不思議な味のドラマがあった。「お金がない!」というドラマ。まあ、今でこそ大有名な俳優さん主演ドラマだったし、ベタベタな展開のサクセスストーリーだったのだけれど、流麗なカメラワークと、脇役たちの輝き具合は素晴らしかった。で、多分だけど、その監督さんは本広監督。

踊る大捜査線」は今でこそ超有名だけど、リアルタイム放送時は超低視聴率で、高校生のころクラスで観ていたのは僕ともう1人の男子くらいだった(こいつは「古畑任三郎」第一シーズンも同じ様に観ていた)僕が釘付けになったのは、やはり脇役、いや全ての役者を脇と置かないことによって生まれるドラマである。もちろんそれまで「王様のレストラン」で全員主役というようなドラマは観て来たが、本広監督はそれにさらに映像ならではの面展開を楽しいテンポを加えて世にドラマを送ったのだと思う。

二番煎じだとか、ハリウッド映画の焼き直しだとか言う人もいるだろうけど、あくまで「おもしろい」ことを追随し続けるこの人を忘れたときに、映画は「映画だけを観る人」だけのものになってしまうだろう。

UDON」はやっぱり画面の端から端までの人物が活き活きしていて、役者への愛、役者からの愛がよく伝わって来る。現場は戦場だったというならば、それを背負ってこの空気を出せるなら大したもんじゃないか。

いらん場面も所々あるかと思うけど、それはもう好き嫌いだし、小西真奈美のメガネで赦してやってほしい。

トータス松本演じる主人公の友人役の台詞「祭りにはおわりがある」には胸が痛んだ。ほんとだよ。伊丹監督作品に通ずる
素材に対する裏打ちや考証も練れていて楽しい。何よりも翌日、香川にうどんを食べにゆけたのがすごく良かった。


PCがクラッシュ寸前ながらも短編シナリオ執筆、レンダリング作業につとめております。付箋大活躍。ありがとう。