ダイナミックだけれど繊細で

 何故か、大友康平氏と仕事をする夢を見ました。

 それはおいといて、今日は「カツモクエイガ」のラインナップ作品紹介、第2弾。

それは「Mademisielle Audrey」(マドアモゼル オードレイ)井上 郁紀(いのうえ つき)監督作品です。

井上さんと出会ったのは、熊谷まどか監督の「はっこう」お披露目上映会ででした。同時上映でオードレイもしてたのです。

 日本人バレリーナの引退公演前の楽屋でのできごとと、彼女の思いを切りとった短編です。この切り取りかたってのが厄介で、短編映画となると、現実的に時間が少ないので「語る」ことよりも「魅せる」ことの方が重要なんだけど、やはりことば、表情、音楽など、持てる感覚を総合的に「魅せない」とこれまた平たく見えるのです。

 それが巧みに出来上がった作品でした。打上げ飲み会の場で「2作目」というのを本人から聞いてびっくりでした。井上監督さんはふわふわと優しいイントネーションでお話しして下さる方で、お酒とよく合います(おつまみみたいな言い方すんな)
しかし、映画そのものは重厚でクライマックスはまるで2時間分の大作を見納めようとしてる気分になります。場面はほとんど変わらないのに、主人公の長き人生が脳裏に浮かんできます。どうかこの12分を甘く見ないで下さい。


ちなみに井上さんはほとんどプロの現場で助監督などをされていたそうです。熊谷まどか監督の助監督も。あの丁寧さは欲しくなりますよね。うん。