シャア的、もしくはシロッコ的発想

 今日の帰宅のために乗ったバスの運転は最悪だった。前の車はあおりまくるし、加速、停止が急過ぎでオエップだし、信号無視は2回もあった。

 さすがに交通法規は守ってもらわんと、死ぬかもしれんので、降り際にでも注意しようかなと思っていたけど、結局やめにした。というのは、どうもその運転手「変」なのである。終始ブツブツ喋っているし、前方の車をあおってはクスクス笑い出す始末。かと思えばライトのついていない対向車にパッシングしたり・・・。挙動不審なのである。

 コンビニ万引きを追いかけて説教しただけで刺される世の中だから、僕はできるだけ闘争は避けるべきだと判断したのだ。

 しかし、それでは今後、この運転手は信号無視を続けて、小さな子供を轢き殺すかもしれん。社会に生きている以上、なんとかせにゃならんと葛藤もしてしまう。さすがの無罪モラトリアム派の僕でも。だ。

 そこで画期的なシステムを思いついた。「倫理カウンター制度」だ。義務教育を終えた人間の頭の上には皆一定の数字が浮かんでおり、悪行をすればカウンターは減る。カウンターがゼロになった人間は死ぬ。

 もちろんこのカウンターには「融通システム」「情状酌量システム」が搭載されており、単純に人を殴った場合とやむえない理由があって人を殴った場合と、趣味でお互い殴り合った場合ではカウンターの減りが全く違うのだ。人間同士の感情や心にセンサーがついており、被害者の心が真にダメージを負った場合にカウンターは減り、加害者側の罪の意識によってもカウンターの減り方は変化する。(カウンター減っちゃうよ〜って思考はダメ)

 で、死んだ人間は即、豆や米、毛布、ポリオ予防注射などに変換され、余った熱量は救急施設の冷暖房に利用される。

俗物にはちょっとだけ眠ってもらい、無能な人間を導くにはニュータイプ並の優秀な人間がいるのだよ。とシャアとシロッコがタッグを組んで、星新一氏が鼻くそほじりながら考えたようなこの案、いかがでしょう?