ふがふがと

 ちょっと落ち着いたので、ぴあフィルムフェスティバル全体を振り返ってみる。といっても僕が参加したのは13日から15日までで、招待作品は全てギブアップしてしまった(体力的な問題です)ので、そこだけ抽出しての回顧になるので、ご了承を。あんまり今まで書けなかったことを記します。

 まず、会場。わかりにくいのは全然よろしい(いきなりエラそうだ)ミニマムな感じでありながらも、大人数入るし、再入場券の配布など、スタッフの配慮も素晴らしかった。ただ「おわりはおわり」が上映ストップしたときのお客さんへの説明が遅すぎたと思う。僕も映画館で働いていたので、映写トラブルの時にパニックになる気持ちはよく分かるが、一番不安なのは真っ暗な劇場内に残されたお客さんなのだ。まず客電(場内灯)をつけて、理由が分らないなら「現在原因調査中です」位の報告でもいいからしてあげないと、腹が立つというよりも怖いのだ・・・。まあ、原因は僕が送ったDVDなので、エラそーなことを言っても始まらないのだ。あの時、見に来ていたお客様、申し訳ありません。

 舞台挨拶は皆さんしっかりしていて、面白かった。僕もこれは!!と思ったことはぶつけてみたりして、そのレスポンスも非常にいいテンションで(英語使い過ぎ)うきうきしてしまった。
 自分も質問を受けて思ったのはお客さんてのは結構「意味」とかを言葉で受け止めたいのだなあ。ということ。乱暴に突き放してしまえば「それを言って済むなら映画にしねえよ!!」ということを言ってやりたいのだが、お客さんに映像、音として「それ」が伝わっていのなら、オイラの腕不足でもあるのかもしれない。
 しかし「酸欠の海」や「カササギの食卓」など僕は画面から充分に作者の意図なり意識なり意味(のようなモノ)を受け止めれた作品であってもそのような質問は多かったような気がする。様々な年代層の中で20代が一番活字を読まないから、想像力が欠如しているのです!!なんて言っても始まらないが、これは大きな壁というか、巨大な敵というか、まあわくわくもするので、敵意は持たず「興味深い」レベルに留めて次作品にとりかかろう。

 13日から14日までのアワード作品を通して感じ取ったのは「さあ、それでどうしようか?」という余韻の作品ばかりだなあ。ということ。僕はこういう余韻が好きなので(「スケアクロウ」「クレイマークレイマー」など)好物揃いだったワケだが、ここまで感覚が集約されるのって珍しいのでは?単純に言ってしまえばみんな不安なのかもしれない。それでもふんばってたり、弾けてしまったり、変わろうとしてみたり、ダメだったり、でも笑っていたりするから余計哀しかったり・・・。とにかく何でも明確に決着をつけるジェットコースタームービーに「FU○K!!」といった感じ。大人になんかなるなよ。変な締めくくりでごめんなさい。

 てなことを考えながら、今日もバイト先で工作。箱を三つ作ったよ。ふがふがと。
 おっと、その前に「亡国のイージス」を一足早く拝見しました。冒頭の自衛艦同士のバトルは良かった。が、あとは素材をグチャグチャにした編集のおかげで、頭パニック。
 久しぶりに会った映画館女子スタッフ(ちょい萌え)に「あ〜。川原さん。川原さんの、夢、昨日みたんですよぉ」「でも、内容忘れちゃったんですう。何か怖い夢でしたぁ」の言葉とイージスに付いてた予告編「ノロイ」に頭、デビット・クローネンバーグ状態。