東京前

 昨夜のOさんとのドライブから二時間くらい寝て、バイト探しのため電話をかける。そっけない対応だったので、行くのをやめようと思う。もう一件、盗聴器を探すお仕事の説明会を予約。「印鑑持って来い」とあやしぃー雰囲気。

 どう計算してもお金が足りない。それでも東京へ行かないと。この感じ、アキ・カウリスマキ監督の映画のような空気だ。

 ということで出演している映画の監督さんから現物支給してもらった「真夜中の虹」のビデオを見る。フィンランドの建物の内装って映画のためにあるみたいだ。それともこれはアキが作らせたスタジオなのか?すさんだ青色の壁紙にどこかテロテロに輝いているドアノブ・・・・。まさに吹きだまりの空間だ。人間は極限状況に追い込まれると「笑う」らしいが、アキの映画の登場人物はほとんど笑わない。しかしユーモアだけは無意識の内に残している。この作品を通してのユーモアが極限状況の中での人間らしい反応なのかもしれない。

 まあペチャクチャ語るべきことではないが、インタビューなどを読んでいるとアキ監督自身がユーモアの塊みたいなもので、いつまでもそのままでいて欲しい。と思えてしまう監督だ。(そう思える監督はあとはジム・ジャームッシュしかいない)

 さてさて。どう吹きだまるか、吹き抜けるか。