《ぼくらのじしん》

新年です。

のんびりする暇もなく新作撮影に向けてばりばり動いております。こちらはまた発表できる段階になれば、書きますね。

《ぼくらのじしん》という特集上映をします。

昨年から企画し作り上げた『きをつけてね』『ゆれもせで』という映画二本を中心に毎日日替わりで過去作品も同時上映します。
『きをつけてね』『ゆれもせで』は友人の映画監督、岡太地と脚本を提供し合い、監督をつとめる。という企画からスタートしました。


その時期がまさに東日本大震災直後と被り、岡とぼくがそれぞれそのときに思っていたことなどをぶつけ合うというか、「こうだったけど、どう?」というように
お互いの生活感、感情などを答え合わせをしていくような形になりました。


その答え合わせはスタッフ、出演者までひろがり、震災から1ヶ月後の東京を舞台にした『ゆれもせで』が完成。PFFなどで公開され、お客さんとの間でも答え合わせが成されました。
ぶっちゃけおそろしかったです。たくさんのひとが亡くなりましたし、僕自身でもまだ震災は続いている。と実感しています。
つまり、今尚傷つき倒れているひと、何かを掴もうと必死なひともいる中でそれを利用する形でフィクションを形成しているのですから。「何考えてるんだ」と言われることがこわかったです。
しかし、批判もそうですが「震災後から自分がひきずっていた思いに寄り添ってくれた作品だ」といったような言葉もかけていただいたこともあり、
映画というのは観ていただいてからが完成。そして、そのあとで語り合うことも完成のひとつだと再認識した作品でもあります。


『きをつけてね』は震災当日のおはなし。また違った答え合わせができると思います。そしてやはり僕はおそろしいです。ぼくらのじしんについてお話するのが。
でも、今、答え合わせをしておいてもいいと思います。答え、多分出ないでしょう。でも、会って話しましょうよ。
恥ずかしかったら、映画を持って帰ってこっそり布団の中で話しかけてください。お待ちしております。


岡太地 川原康臣特集上映《ぼくらのじしん》
2月2日(土)〜2月15(金)池袋シネマ・ロサにて連日レイトショー
上映作品
『きをつけてね』(監督:岡太地 脚本:川原康臣 出演:中村真生、海津忠、有田杏子、内村遥 ほか)
『ゆれもせで』 (監督:川原康臣 脚本:岡太地 出演:神農幸本多力

併映作品(日替わりで1作品同時上映。詳細はHPをご確認下さいませ)
川原監督作品『ニューヘアー』『ネコハコベフジワラさん』『イートスリープクリープ』
岡監督作品(『屋根の上の赤い女』『たきびにあたろう』)

《ぼくらのじしん》公式HP:
http://bokuranojishin.com